肩こりに悩んでいる方の多くが、
「姿勢が悪いから仕方ない」
「デスクワークだから治らない」
と感じているのではないでしょうか。
確かに姿勢は肩こりの大きな要因の一つですが、
実際には姿勢だけを気をつけても肩こりが改善しないケースが非常に多く見られます。
なぜ肩こりは慢性化しやすいのか。
そして、なぜマッサージやストレッチをしても繰り返してしまうのか。
その本当の理由について詳しく解説していきます。
肩こりはなぜ起こる?基本的な仕組み
肩こりとは、首から肩、背中にかけての筋肉が緊張し、
血流が悪くなることで、重だるさや痛みを感じる状態です。
人の頭の重さは約5〜6kgあり、
それを首や肩の筋肉が常に支えています。
この負担が長時間続くことで、筋肉が疲労し肩こりが起こります。
「姿勢が悪い=肩こり」ではない理由
姿勢の悪さは肩こりの代表的な原因として知られていますが、
姿勢だけを整えても改善しない人が多いのも事実です。
姿勢を意識しても続かない
一時的に背筋を伸ばしても、
筋力が不足していると正しい姿勢を維持できません。
結果的に、無意識のうちに元の姿勢に戻ってしまいます。
筋肉の使い方のクセが残っている
長年の生活習慣によって、
特定の筋肉ばかり使うクセが身についていると、
姿勢を変えても肩への負担は減りにくくなります。
肩こりが慢性化する3つの本当の原因
① 筋力不足による支えの弱さ
肩や首だけでなく、
背中や体幹の筋力が低下すると、
頭や腕の重さを支えきれなくなります。
その結果、肩の筋肉が常に頑張り続け、
慢性的なこりや痛みにつながってしまいます。
② 筋肉・筋膜の硬さ
同じ姿勢が続くことで筋肉が硬くなり、
その周囲の筋膜も動きにくくなります。
筋膜が硬くなると、
血流や神経の動きが悪くなり、
肩こりが取れにくくなります。
③ 原因を特定しないケア
・とりあえずマッサージ
・痛いところだけをほぐす
・自己流ストレッチ
こうしたケアは一時的に楽になりますが、
原因に対してアプローチできていない場合、
肩こりはすぐに戻ってしまいます。
肩こりを放置すると起こりやすい不調
肩こりをそのままにしていると、
次のような症状につながることがあります。
・首こり
・頭痛
・目の疲れ
・腕のだるさ
・集中力の低下
単なる「肩の問題」では済まなくなるケースも少なくありません。
慢性的な肩こりを改善するために必要な考え方
慢性的な肩こりを改善するためには、
「今つらいところをほぐす」だけでは不十分です。
大切なのは、肩こりを引き起こしている根本原因に目を向けることです。
姿勢・筋力・動作をセットで考える
肩こりは、
・姿勢の崩れ
・筋力不足
・体の使い方のクセ
これらが組み合わさって起こります。
どれか一つだけに対処しても、他の要因が残っていれば再発しやすくなります。
そのため、肩こりを改善するには、
姿勢を支える筋力や、日常動作のクセまで含めて見直すことが重要です。
一時的に楽になるケアとの違い
マッサージやストレッチで
「その場では楽になる」という経験がある方も多いと思います。
しかし、それは筋肉の緊張が一時的に緩んだだけの状態です。
原因が残ったままでは、
数時間後、数日後には元の状態に戻ってしまいます。
慢性化している肩こりほど、
原因を見極めたうえでのケアが必要になります。
このような肩こりの方は注意が必要です
次のような状態に心当たりがある場合、
肩こりが慢性化しやすい傾向があります。
・肩こりが何年も続いている
・マッサージを受けてもすぐ戻る
・首こりや頭痛も一緒に出ている
・姿勢が悪い自覚がある
・デスクワークやスマホ時間が長い
これらに当てはまる方は、
肩だけでなく全身のバランスを確認することが大切です。
肩こりがなかなか改善しない場合は
肩こりは「よくある症状」だからこそ、
自己判断で放置されがちですが、
原因を正しく評価することで改善が目指せるケースは少なくありません。
もし、
・どこへ行っても良くならない
・何が原因かわからない
・このまま続くのが不安
と感じている場合は、
一度、体の状態を詳しく確認してみることをおすすめします。
肩こりは、姿勢や筋力、体の使い方を含めて評価することで、 改善への方向性が見えてくることがあります。
まとめ
肩こりの原因は、姿勢だけではありません。
筋力不足や筋肉・筋膜の硬さ、体の使い方のクセなど、
複数の要因が重なって慢性化しているケースが多く見られます。
一時的なケアを繰り返すのではなく、
原因を正しく知り、適切な対策を行うことが、
肩こり改善への近道となります。
慢性的な肩こりでお悩みの方は、
早めに体の状態を見直してみてはいかがでしょうか。