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脊柱管狭窄症で足の痛みが出る原因とは?

脊柱管狭窄症で足の痛みが出る原因とは?

脊柱管狭窄症で足の痛みが出る原因とは?筋力不足と歩くのがつらい本当の理由

脊柱管狭窄症と診断され、「歩くと足が痛くなる」「長く歩けず途中で休まないといけない」といった症状に悩まれている方は非常に多くいらっしゃいます。
さらに病院で「年齢のせい」「完治はない」と言われ、不安やあきらめの気持ちを抱えている方も少なくありません。

しかし、脊柱管狭窄症による足の痛みや歩行のつらさは、すべてが手術や年齢だけの問題とは限りません。
実は筋力不足や姿勢の崩れが.が深く関係しているケースも多く、適切な対策を行うことで症状の改善が目指せる場合があります。

ここでは、脊柱管狭窄症で足の痛みが出る原因と、歩くのがつらくなる本当の理由について詳しく解説していきます。


脊柱管狭窄症で足の痛みが出るのはなぜ?

脊柱管狭窄症とは、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が何らかの原因で狭くなり、神経が圧迫されることで症状が出る状態を指します。
特に腰の部分で起こる「腰部脊柱管狭窄症」は、足の痛みやしびれ、歩行障害を引き起こしやすいのが特徴です。

脊柱管狭窄症の基本的な仕組み

加齢や長年の負担により、背骨の変形や靭帯の肥厚が起こると、神経の通り道が徐々に狭くなっていきます。
その結果、立ったり歩いたりした際に神経が圧迫され、足に痛みやしびれが現れます。

特に特徴的なのが、「しばらく歩くと足が痛くなるが、前かがみで休むと楽になる」という症状です。
これは、前かがみの姿勢になることで脊柱管が一時的に広がり、神経への圧迫が軽減されるためです。

神経が圧迫されるとなぜ足に痛みが出るのか

腰の神経は、お尻から太もも、ふくらはぎ、足先へとつながっています。
そのため、腰で神経が圧迫されると、痛みやしびれが「足」に現れます。

また、神経の圧迫が続くことで血流も悪くなり、

  • 足が重だるい
  • 力が入りにくい
  • 歩くとすぐに疲れる

といった症状も起こりやすくなります。


歩くのがつらくなる本当の原因は筋力不足にある

脊柱管狭窄症の症状というと、骨の変形ばかりが注目されがちですが、実際には筋力不足や筋肉のアンバランスが症状を悪化させているケースも非常に多いです。

姿勢の崩れが神経への負担を強める

筋力が低下すると、正しい姿勢を支えることができなくなります。
特に体幹やお尻、太ももの筋力が弱くなると、腰が反りすぎたり、背中が丸くなったりと姿勢が崩れやすくなります。

姿勢が崩れることで腰への負担が増え、結果として神経の圧迫が強まり、足の痛みや歩行のつらさにつながってしまうのです。

筋力の強い部分・弱い部分のアンバランス

一見「筋力不足」と言っても、すべての筋肉が弱いわけではありません。
実際には、

  • 使いすぎて硬くなっている筋肉
  • うまく使えておらず弱っている筋肉

が混在していることがほとんどです。

このアンバランスを放置すると、歩くたびに腰や足へ余計な負担がかかり、症状がなかなか改善しなくなります。

「完治はない」と言われる理由と、改善が目指せるケース

脊柱管狭窄症と診断された際に、「この病気は完治はない」「年齢的に仕方がない」と説明を受けた経験がある方も多いのではないでしょうか。
この言葉が不安やあきらめにつながり、適切な対処をしないまま症状を悪化させてしまうケースも少なくありません。

骨の変形=一生症状が続くわけではない

確かに、加齢による骨の変形そのものを元に戻すことは簡単ではありません。
しかし、骨の変形がある=必ず足の痛みが出続けるというわけではありません。

実際には、神経にかかる負担を減らすことで、

  • 痛みが軽減する
  • 歩ける距離が伸びる
  • 日常生活が楽になる

といった改善が見られるケースも多く存在します。

症状改善に必要なのは神経への負担を減らすこと

重要なのは、神経を圧迫している要因を減らすことです。
そのためには、

  • 姿勢の改善
  • 筋力バランスの調整
  • 筋肉や筋膜の柔軟性向上

といったアプローチが欠かせません。
「完治はない」と言われたとしても、症状の改善を目指すことは十分に可能なのです。


脊柱管狭窄症の足の痛みを改善するために重要な3つのポイント

足の痛みや歩行のつらさを改善するためには、ただ安静にするだけでは不十分です。
ここでは、改善を目指す上で特に重要なポイントを3つご紹介します。

正確な姿勢分析と筋力評価

まず必要なのは、現在の姿勢や動作のクセ、筋力の強い部分・弱い部分を正確に把握することです。
原因を見誤ると、ストレッチや運動をしても逆に症状を悪化させてしまうことがあります。

筋膜リリースによる神経・筋肉へのアプローチ

硬くなった筋肉や筋膜は、神経や血管を圧迫しやすくなります。
筋膜リリースを行うことで、神経への負担を減らし、痛みの早期改善が期待できます。

再発を防ぐための運動療法とセルフケア

一時的に痛みが軽減しても、筋力不足を放置すると再発しやすくなります。
そのため、状態に合わせた運動療法やセルフケア指導が重要になります。


当院が脊柱管狭窄症の改善で大切にしていること

脊柱管狭窄症の改善には、「どこで」「どのような施術を受けるか」が非常に重要です。
当院では、以下の点を大切にしながら施術を行っています。

姿勢分析と筋力の強弱を徹底的に検査

痛みのある部分だけでなく、全身の姿勢や動作を確認し、
筋力の強い箇所・弱い箇所を丁寧に分析します。

週1〜2回・6〜10回を目安に痛みの解消を目指す施術計画

症状や生活状況に合わせて、
週1〜2回の来院を目安に、6〜10回程度で痛みの軽減・解消を目指します。
無理のない現実的な通院計画を大切にしています。

筋膜リリースと運動療法で早期改善と再発予防をサポート

筋膜リリースを中心とした施術で神経への負担を減らし、
さらに運動療法を組み合わせることで、再発しにくい身体づくりをサポートします。


まとめ

脊柱管狭窄症による足の痛みや歩くのがつらい症状は、
骨の変形だけでなく、筋力不足や姿勢の崩れが大きく関係しています。

「完治はない」と言われた場合でも、
適切な検査と施術、運動療法を行うことで症状改善が目指せるケースは少なくありません。

足の痛みや歩行の不安でお悩みの方は、
一人で抱え込まず、早めに専門的な評価とケアを受けることをおすすめします。

参考文献

・日本整形外科学会:腰部脊柱管狭窄症に関する解説
・厚生労働省:運動器の健康に関する資料