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デスクワークによる肩こりはストレッチでは改善しない⁈

デスクワークによる肩こりはストレッチでは改善しない⁈

デスクワークによる肩こり頭痛の原因|ストレッチで改善しない理由とは

デスクワークが続くと、夕方になるにつれて肩こりが強くなり、ひどい場合は頭痛まで起こるという方は少なくありません。 「肩を回したりストレッチをしているのに良くならない」「湿布や市販薬でごまかしている」 このような状態が続いている場合、実は肩や首だけに原因がない可能性があります。

本記事では、デスクワークによる肩こり・頭痛が起こる本当の原因と、なぜストレッチだけでは改善しにくいのかについて、 整体・施術の専門的な視点からわかりやすく解説していきます。

デスクワークで肩こり・頭痛が起こる本当の原因

デスクワークによる肩こりや頭痛は、単なる「肩の使いすぎ」ではありません。 長時間同じ姿勢を続けることで、身体全体のバランスが崩れてしまうことが大きな原因です。

長時間同じ姿勢による身体バランスの崩れ

パソコン作業中は、頭が前に出た姿勢になりやすく、背中は丸まり、骨盤は後ろに倒れがちになります。 この姿勢が続くと、首や肩の筋肉だけで頭の重さを支える状態になり、常に緊張を強いられます。

人の頭の重さは約4〜6kgあると言われており、前に傾くほど首や肩への負担は何倍にも増加します。 その結果、肩こりだけでなく、首周囲の血流が悪くなり、頭痛につながるケースも多いのです。

首・肩だけでなく全身の姿勢が影響している

肩こりや頭痛があると、どうしても首や肩だけに原因があると考えがちですが、 実際には骨盤や背骨、股関節など全身のバランスが深く関係しています。

例えば、骨盤が歪んでいると、その上にある背骨や肩の位置も無意識にズレてしまいます。 そのズレを補おうとして、首や肩の筋肉が過剰に働き、慢性的なコリが生じてしまうのです。

夕方に症状が強くなる理由とは?

「朝よりも夕方になると肩こりや頭痛がひどくなる」という方は非常に多く見られます。 これは、日中のデスクワークによる負担が蓄積し、筋肉や筋膜の緊張が限界に近づくためです。

さらに、長時間の集中作業による眼精疲労やストレスも、自律神経の乱れを引き起こし、 肩こり・頭痛を悪化させる要因となります。

肩こり頭痛が「ストレッチだけでは改善しない」理由

肩こり対策としてストレッチを行っている方は多いですが、 「その場では楽になるのに、すぐ戻ってしまう」という声もよく聞かれます。 なぜストレッチだけでは改善しないのでしょうか。

一時的に楽になってもすぐ戻る原因

ストレッチは、硬くなった筋肉を一時的に伸ばす効果はありますが、 根本原因である姿勢の崩れや身体の使い方までは改善できません。

そのため、デスクワークで同じ姿勢を続ければ、再び同じ場所に負担がかかり、 肩こりや頭痛が繰り返されてしまうのです。

筋肉ではなく筋膜の硬さが残っているケース

肩こり・頭痛が慢性化している方の多くは、筋肉だけでなく「筋膜」が硬くなっています。 筋膜とは、筋肉を包み込み、全身をつなげている膜の組織です。

この筋膜がねじれたり癒着した状態では、表面的なストレッチだけでは十分に緩まず、 症状が改善しにくくなってしまいます。

自己流ストレッチで悪化することもある

肩こりや頭痛を何とかしようと、自己流で首や肩を強く伸ばしたり回したりしていませんか。 実は、身体の状態によっては、そのストレッチが症状を悪化させてしまうケースもあります。

特に、筋膜が強く癒着している状態で無理に動かすと、かえって炎症が起きたり、 首周囲の神経を刺激して頭痛が強くなることもあるため注意が必要です。

デスクワーク肩こり頭痛を放置するとどうなる?

「いつものことだから」「仕事が忙しいから仕方ない」と肩こりや頭痛を放置していると、 症状は徐々に慢性化し、改善しにくい状態へと進行してしまいます。

単なる肩こりと思っていたものが、頭痛の頻度増加や集中力の低下につながり、 仕事のパフォーマンスや日常生活の質を大きく下げてしまうことも少なくありません。

さらに、慢性的な筋緊張は自律神経の乱れを引き起こし、 寝つきの悪さや疲労感が取れないといった不調につながる可能性もあります。

改善のカギは「姿勢分析」と「全身バランス評価」

デスクワークによる肩こり頭痛を根本から改善するためには、 痛みが出ている部分だけを見るのではなく、姿勢や身体全体のバランスを正確に評価することが重要です。

姿勢分析を重視する理由

姿勢分析では、立った状態や座った状態での頭・肩・骨盤の位置関係を細かく確認します。 その結果、どこに無理な負担がかかっているのか、どの部分が原因となっているのかを明確にできます。

原因がはっきりすることで、無駄な施術を避け、必要なポイントに的確にアプローチできるようになります。

首・肩だけでなく身体全体を評価する重要性

肩こり頭痛の原因は、足元のバランスや骨盤の傾きにある場合も少なくありません。 そのため、首や肩だけを施術しても、すぐに元に戻ってしまうことが多いのです。

身体全体を評価し、バランスを整えることで、首や肩への負担を根本から減らすことができます。

筋膜リリースをメインとした施術アプローチとは

慢性的な肩こり・頭痛には、筋肉だけでなく筋膜にアプローチする施術が有効です。 筋膜リリースは、硬くなった筋膜のねじれや癒着を丁寧に解放していく手技です。

筋膜のねじれが肩こり頭痛を引き起こす仕組み

筋膜は全身を覆っているため、一部のねじれが別の部位にまで影響を及ぼします。 デスクワークによる姿勢の崩れが続くと、首から肩、背中にかけて筋膜が引っ張られ、 血流や神経の働きを妨げてしまいます。

筋膜リリースで期待できる変化

筋膜リリースによって身体の動きがスムーズになると、 首や肩に集中していた負担が分散され、肩こりや頭痛の軽減が期待できます。

「呼吸がしやすくなった」「視界がすっきりした」と感じる方も多く、 身体全体の変化を実感しやすいのも特徴です。

通院頻度・改善までの目安について

肩こり頭痛の改善には、症状の程度や生活習慣によって個人差がありますが、 初期は集中的に施術を行うことが大切です。

初期は週1回で集中的に調整する理由

崩れた姿勢や筋膜の状態は、長年の生活習慣によって作られています。 そのため、週1回のペースで身体を良い状態に戻し、定着させていくことが重要になります。

改善後は2週間〜1か月に1回のメンテナンスへ

症状の改善が見られた後は、2週間に1回から1か月に1回程度のメンテナンス施術に移行します。 定期的に身体を整えることで、再発予防と良い状態の維持が期待できます。

施術歴16年のベテラン施術者による運動指導の重要性

施術だけでなく、日常生活での身体の使い方を見直すことも、 デスクワーク肩こり頭痛の改善には欠かせません。

なぜ運動指導まで行うのか

施術で整えた身体も、普段の姿勢や動きが変わらなければ元に戻ってしまいます。 そのため、無理なく続けられる運動やセルフケアを指導し、再発しにくい身体づくりをサポートします。

デスクワークでも続けやすいセルフケアの考え方

難しいトレーニングではなく、短時間でできる運動や姿勢の意識づけを重視します。 忙しい方でも取り入れやすい内容にすることで、継続しやすく、効果も実感しやすくなります。

まとめ

デスクワークによる肩こり頭痛は、首や肩だけの問題ではなく、 姿勢の崩れや身体全体のバランスが大きく関係しています。

ストレッチで改善しない場合は、筋膜リリースや姿勢分析を取り入れた専門的な施術を検討することが、 根本改善への近道となります。

参考文献

・筋膜の機能と疼痛に関する基礎研究 ・姿勢と頸部痛に関する臨床報告